私(後継者)の父は宇宙人!?
HPをご覧頂き、ありがとうございます。
継ぐ!継がない?後継者の「決断指南書」研究会(略称:継ぐ研ネット)
代表の辻󠄀岡 珠磯(つじおか たまき)です。
このコラムでは、経営者を親にもつ皆様の、会社を継ぐ「不安」を、少しでも軽くする方法について書いていきたいと思います。
何を勉強したら・・・
さて、親の会社を継いで、
自分は、本当に、経営できるのか?
という不安。お持ちの方、多いですよね?
しかし、何を勉強したらいいかわからない・・・
それは、一般的な経営論を勉強しても、あまり使えない
と、感じているからですよね?
皆さんのお感じの通り、
継ぐか、継がないか、の判断に、一般論を勉強しても答えは出ません。
今、勉強すべきは自社独自の経営手法です。
なぜか?
中小企業の経営手法は、同じ規模、同じ業種でも、
びっくりするほど経営手法が違います。
当然と言えば、当然で、
生き残るために、他社との違いを明確にし、差別化していくと、
自然と、他社とは経営手法が異なってくるからです。
この親が作り出した親独自の経営手法や行動様式を、
自分でもやれるのか?
という話なのですが、
後継者候補にとって、この経営手法が、見えにくい!(笑
特に、他社にお勤めの後継者候補だと、
この親の経営手法、本当に見えないですよね?
親の会社は、
- どんな経営戦略で?
- どんな役職員と?
- どんな店舗や工場で?
- どんな市場で戦い?
- 結果、財務状況はどうなのか?
を理解して、覚悟を決めて、親の会社に入社したい!
でも・・・
親である経営者から、これらを聞き出すこと、できます?
これが、結構、難しい・・・
この状態で先に進まず、放置してる後継者が多いのですが、
皆さんはどうでしょうか?
私の父は宇宙人!?
ある後継者候補からの相談です。
同じような状況の方、多いと思いますので、一緒に考えてみましょう!
兄妹の中で継ぐとしたら、私しかいません。
しかし、私の父は宇宙人で、会話が成立しないのです。
どうしたらいいのでしょうか?
親子の会話がなくて、困っている後継者は、非常に多いのですが・・・
宇宙人は、さすがに手ごわい?
どんな頑固親父が出てくるか、無口で会話が成り立たないのか・・・
かなり不安でしたが(笑)・・・
- 我々が、社長に取材して
- 会社の状況や課題を分析して
- 文書にまとめて、わかりやすくご説明します
と、お伝えしたところ、「ぜひ、お願いします!」
ということに
・事業承継専門の中小企業診断士の先生と話をした
・継ぐか決めていないが、会社をよく知りたい
・今度、その先生に会って欲しい
と、話して頂いたようで、
後日、父親である経営者を含めて面談となりました。
後継者候補から紹介され、自己紹介とサービス説明を、
開始して、わずか5分・・・
費用はいくら?
請求書を、会社に送って下さい
経理には話しておくので
と、詳細は聞かず、即決されました。
さすが経営者、即座に、サービス内容を理解されたようです。
内心・・・
全然、宇宙人じゃない!!(笑
というより、真逆! めちゃくちゃ頭の切れる経営者!
と、びっくり!しつつも、ひと安心。
後継者も契約することに安心され、予定もあって退席されました。
そして、雑談タイム・・・
実は、あの子、少し気が強いところがあって・・・
私の話を聞かないんですよ・・・
すみませんが、よろしくお願いします。
経営者も、後継者候補に話したいことが色々ありそうですが、
うまく話せていなかったようです。
このように、
聞きたいのに、聞けない後継者と、
話したいのに、話せない経営者が、
解決方法を見いだせず放置している。
というケース、非常に多いと思います。
教え下手な経営者と、教わり下手な後継者
事業承継では、親が、子へ、自社経営を説明するもの。
という感覚は、もう過去のものなのかも知れません。
先日、事業承継が専門の大学教授のセミナーを拝聴しました。
その中で、
実際の事業承継の現場では、社長は、後継者に、経営を教えていない。
恐らく、教えられないのだろう。
と話されていました。
学者が言うと衝撃的ですよね?
でも、私も、同感です。
社長は、経営のプロですが、
社長は、経営者を育てるプロではありません。
職人気質の時代に育った、
腕に自信はあるけど、教え下手な経営者が多いのです。
一方、後継者の方も、学歴社会の中で
幅広い知識を、短期間で、効率的に習得を求められる世代。
研究に研究を重ねて作られた、わかりやすい教材で、
聞いて楽しいプロ講師に、教えてもらってきましたよね?(笑
後継者は、プロ講師慣れして、
教えることに慣れていない人の説明では、頭に入ってこない(笑
後継者は教わり下手ともいえます。
教え下手と、教わり下手が、たまに話す程度では、
後継者が知りたい情報や、経営者が伝えたい情報が、伝わるわけがない(笑
と、思いませんか?
ですよね?
教え下手から、教わり下手へ、伝える手段って??
つまり、後継者に必要なのは・・・
教え下手な経営者から、教わり下手な後継者候補に、
必要な情報を、短期間で、わかりやすく、効率的に伝える手段が必要
なのですが、どんな方法があると思いますか?
私の答えは・・・
- 手順1 経営者に、経営がわかる人が取材
- 手順2 取材情報を、わかりやすく文書化
- 手順3 後継者に、教えるプロから説明する
という方法です。
手前みそですが、中小企業診断士は、
企業の経営を診て、自社の問題を分析、解決策を提案するだけでなく、
プロ講師として活躍する方が多い資格です。
自社を分析して、わかりやすく説明してもらう・・・
これほど都合がいい人種は、他にいないんじゃないかな?
と、(笑
この方法
・経営者への取材方法
・文書のまとめかた
・後継者への説明方法
を研究しているのが、継ぐ!継がない?後継者の「決断指南書」研究会です。
私の父は宇宙人!?
いかがでしでしょうか?
あなたの親も、伝えたいことがあるのに、伝えられず困っているかも?
あと3日でお正月。
親子で、本音を確認するいい機会です。
「継ぐか決めてないが、どんな会社か知りたい。」
「企業診断をうけて、結果をみせてもらえない?」
と、話してみては如何でしょう?
エイリアンのように怖い経営者でも、会社に興味をもってくれた!!
と、よろこんでくれると思いますよ!
次回も、皆さんと一緒に具体的な「承継不安」について考えていきたいと思います。
ご相談、コラムのご感想などがあれば、お問合せから、ご連絡頂けると幸いです。
投稿者プロフィール
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本研究会 代表
後継者の決断コンサルタント™
大手証券で相続・事業承継の専門職を経験。のべ1000社以上の経営者と面談。親子の会話不足が、後継者の情報不足を生み、承継を困難にしていると実感。後継者にもっと情報提供すべき。と説く中小企業診断士59歳。神戸市出身。
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