社長の子供は、必ず、誰かに嫌われる!?

コラム:承継不安の処方箋

今回は、後継者候補が直面する
ある「悩み」についてお話しします。

それは非常に残念ですが、
後継者は、必ず、誰かに嫌われる
という話です。

今回は、嫌われるのは、運命だと思って、アキラメてください。
というお話です。

後継者候補の「悩み」は千差万別です。
しかし、悩みをじっくり伺うと、9割は「人間関係」の問題です。

事業承継の登場人物を並べると・・・

この中の、誰かと、誰かの、
意見や考え方が、まったく異なるのが「悩み」の原因です

そして、あなたが、
ある誰かの好む方向に動くと、他の誰かに嫌われる
という状態におちいるのです。

それでは、よくある意見の違いを見てみましょう

まず、父親と母親の相続に関する違いです
父親(社長)は、
会社をどう存続させるか?を優先し、
後継者に(事業用)資産を集中させようとします

一方、母親は、
子供たちには、平等に資産を残したい
という思いが強いのです

下手をすると・・・
一番、出来の悪い子に、多くの資産を残したい
優秀な子供は、自分で稼げるでしょ。
と、考えてしまいます。

特に、経営に参加していない母親は、この傾向が強いですね。

母親主導の相続になると、
自社株や土地などの、事業用資産が後継者に相続されず
経営が極端に困難になってしまうトラブルはよくあるのです



次に、父親と、後継者候補の配偶者の意見の違いです。

配偶者は、
安定した収入と、確実に休暇がとれる会社員をやめて
子供の運動会などのイベントに参加できるかどうかもわからない、
会社の近くに住替えないといけない、
大きな負債の連帯保証人になるなんて、ありえない!
と、心の中で思っています

一方、父親(社長)は、
後継者となるからには、会社の近くに住んで当然
会社がピンチなら、子供の運動会に出られなくて当然
と、会社の常識を優先する父親

自分たちの家庭を守りたい配偶者と、
会社優先のライフスタイルが当たり前の父親(社長)との
板挟みになる後継者は少なくありません。


兄弟姉妹と後継者候補も複雑です

後継者候補は、
「私が継ぐ」 と決断すると
「兄だけ、ずるい」 と言われる

「私は継がない」と決断すると
「兄は、逃げた」と言われる

幼い頃からの力関係や嫉妬が絡み、
事業承継を機に「骨肉の争い」へと発展するケースは、
世間を騒がせた大企業のニュースを見るまでもなく、
中小企業でも頻繁に起きています

では、誰とも対立せず、丸く収める方法はあるのでしょうか?
実は、一つだけあります。

それは、後継者候補であるあなたが、
「継ぐ」とも「継がない」とも決断せず、
ただ放置することです。

態度を曖昧にしておけば、
とりあえず今は誰も傷つかず、
誰からも嫌われません。

だから、多くの後継者候補は、
無意識のうちに、嫌われることを怖がって
「決断」を先延ばしにしてしまうのです。

しかし・・・
継ぐかどうかを曖昧にしたまま時間が過ぎると、
親は「いつかは継ぐだろう」と期待し、
子は「まだ言えない」と苦しむ関係が生まれてしまいます

決断を先延ばしにしたまま、
親の他界という「Xデー」を迎えるとどうなるか?

準備ゼロの状態で、急に社長を引き継ぐと、
当然ですが、死ぬほど苦労するのは火を見るよりも明らかです。

しかし、社長が死んだので会社を売りたい
と言っても、多くの会社は、簡単には売れません

結局

「私が継ぐ」 と決断すると
「兄だけ、ずるい」 と言われる

「私は継がない」と決断すると
「兄は、逃げた」と言われる

放置しても、自然と丸く収まることは、絶対にありません

決断を先延ばしにしても、
結局、いつかは、誰かに、嫌われるのが後継者の宿命なのです

どうせいつか嫌われるのなら、
親が元気で、まだ経営や相続のコントロールが利く「今」決断し、
摩擦を乗り越える方が、会社の生存確率は高くなります。

以前のコラムでも書いたように、
「継がない」という決断も、
親が次の選択肢(M&Aなど)に着手できる愛ある決断です。

「嫌われる勇気」というベストセラー本がありましたが、
嫌われることを怖がって、決断を先延ばしにしてはいけません

多くの2代目経営者は、
後継者候補にとって、関係者全員が失望しない選択肢はない

嫌われるのは「あきらめる」ことが大事だと話されています

次回にでも、「あきらめる」ということの重要性を、
深堀できたらと考えています

とはいえ、当事者同士で話し合うと、
どうしても感情的になり、
関係が修復不可能になる恐怖があります。

そんな時こそ、
第三者である私たちが間に入り、整理して家族会議で説明することで
あなたが直接嫌われるリスクを最小限に抑えることができます

「誰かに嫌われるのが怖くて、決断に踏み切れない」と悩んでいるなら、
ぜひ一度ご相談ください。

私たちが、あなたが決断しやすい環境を整えるお手伝いをいたします。
ご相談、コラムのご感想などがあれば、お問合せから、ご連絡頂けると幸いです。

以上

投稿者プロフィール

tamaki
tamaki
本研究会 代表
後継者の決断コンサルタント™
大手証券で相続・事業承継の専門職を経験。のべ1000社以上の経営者と面談。親子の会話不足が、後継者の情報不足を生み、承継を困難にしていると実感。後継者にもっと情報提供すべき。と説く中小企業診断士60歳。神戸市出身。

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